ECサイト運営に必要なスキルとは?業務フローも詳しく解説!
2021/01/12
ECサイトを運営するには、商品登録作業以外に、Webマーケティングの知識やコミュニケーション能力など、様々なスキルが必要です。
そこで、具体的な業務フローや、必要なスキルについて解説します。
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ECサイト運営の仕事内容
まず、ECサイト運営では、どんな仕事内容が中心になるのか見てみましょう。
フロント業務とバックエンド業務
ECサイト運営の仕事内容は、フロント業務とバックエンド業務の2つに大別できます。
それぞれ、内容は次の通りです。
フロント業務
フロント業務は、売上に直結する業務が中心です。
例えば、Web広告を出したりキャンペーンを企画したりして集客する「マーケティング」は、主なフロント業務の1つといえます。
また、顧客が目にするランディングページを改善したり、顧客が求める商品を探して仕入れたりもします。
他にも、トレンドや在庫状況などから販売する商品を入れ替えたりするなど、業務内容は多岐に渡ります。
さらに、成功させるためには担当者に集客のノウハウなどの専門知識が必要です。
バックエンド業務
バックエンド業務は、主に商品登録や受発注の管理、あるいは問い合わせ対応やシステムのトラブル対処などを担当します。
直接売上に結びつくわけではないものの、行わなければECサイトが成り立たないような作業が中心です。
商品の登録作業のように、決まった手順で機械的に行う作業もあれば、システムの改善提案など知識がないとできない作業もあります。
また、商品数が多い場合や受注件数が多い場合など、人海戦術で乗り切らざるを得ない部分もあるため、規模が大きくなるほど人件費が増加します。
ECサイト運営の業務フロー
次に、ECサイトを運営していく上での、それぞれの業務フローについて解説します。
商品企画
まずは、ECサイトで販売する商品を選定し、その商品を魅せるための企画を練ります。
トレンドやユーザーニーズを分析した上で、最適な商品を選び出す必要があります。
その商品を販売することでいくら経費がかかり、どのくらいの期間でどれだけ利益が出るのかなどを計算するのも、この段階です。
仕入れ
次に、企画した商品を実際に仕入れます。
一定期間でどれだけ売れるのかを見据えて、商品の在庫不足や、売れ残りがないよう仕入れるのがポイントです。
時には1つの商品に対して、複数の仕入れ先を確保することもあります。
なお、メーカー直販の場合は自由がきくので、仕入れをあまり気にしないことも多いです。
商品登録
次に、仕入れた商品をECサイト上で販売できるよう登録します。
JANコードや商品名、価格等の入力以外にも、商品撮影や商品ごとの紹介文の作成、商品の採寸作業などもこのフローで行います。
なお、EC業界では「採寸」「撮影」「(商品紹介の)原稿」の頭文字をとり、これらを「ささげ業務」と呼ぶのが一般的です。
受注作業
商品の登録が済めば、ECサイト上で販売が開始され、顧客から注文が入ります。
顧客側には受注したことを確認するメールを送り、在庫を保管する倉庫側には出荷指示を出すのがこの段階です。
ECサイトの機能次第で、メールや出荷指示など、受注作業の業務のほとんどは自動化できます。
梱包・発送
次に、商品の保管場所から実際に商品をピッキングし、検査・梱包の上出荷します。
商品に不備があるとクレームに直結する重要な部分である一方、作業そのものは大規模になるほど、人海戦術で機械的に済ませることが多いです。
ピッキングシステムや出荷先ごとの仕分け業務に、独自のシステムを採用している企業もあります。
顧客対応
商品を発送した後も、クレーム対応など顧客対応が必要です。
送った商品に不備があったことを謝罪し代わりの商品を手配したり、クレームの内容を業務改善に役立てたりします。
また、特に問題がない場合も、商品に対するレビューを依頼したり、キャンペーンのお知らせを送信したりするなど、アフターフォローも重要です。
在庫管理
ECサイトで販売している間は、常に商品販売による在庫の推移を把握し、商品の在庫を過不足のない適切な数に落ち着かせます。
特に実店舗とECサイトで両方同じ商品を販売している場合、在庫管理が難しくなりがちです。
経験に基づく調整はもちろん、両方の在庫を一元管理できるシステムの導入も視野に入ります。
売上管理
商品を販売したら、いつ、どの商品がいくつ売れたのか、どのくらい利益が出たのかといったことをわかるようにしておかなければいけません。
銀行の明細など、顧客からの入金確認から始まり、受注~出荷時の販売情報管理や、販売推移のデータ管理が業務の基本です。
ECサイトの管理
ECサイトがユーザーにとって使いやすいよう、常に管理・維持し、時には更新していきます。
ランディングページを起点に商品を見つけ、カートに入れ決済するという一連の手順がより快適に行えるよう、細かいデザインを変更したり、新しいシステムを導入したりなど、常に改善方法を模索することで売上を伸ばせるでしょう。
広告運用
ECサイトや商品がより多くの人の目に止まるよう、広告運用をしていきます。
リスティング広告やアフィリエイト広告、Web広告をはじめ、コンテンツマーケティングや、SNSを活用し口コミからの流入を狙うのも戦略の1つです。
短期的な戦略から、中~長期的な戦略まで検討します。
ECサイト運営に必要なスキルとは
ECサイトを作るだけならば外部の会社に委託できますが、実際に運営していくとなると、どうしても自社で担当者を用意しなければなりません。
そこで、ECサイト運営に欠かせないスキルについて解説します。
Webマーケティングの知識
まず欲しいのは、Webマーケティングに関する知識やノウハウです。
ECサイトを構築しただけでは売上は伸びません。
実店舗を経営するのと同様に、広告などを活用し集客していく必要があります。
Webマーケティングにおいて定番の手法はいくつかありますが、ターゲットや商品などによっても手段が変わるため、最適な選択をするには知識が必要です。
専門家に依頼することもできますが、マーケティングの手法やSEOのルールなどは移りゆくため、長期的、あるいは定期的にサポートを受けなければなりません。
サポートを得ながらも、自分でもある程度知識や経験を積み重ね、最前線のノウハウを学び続けるようにした方が、コストを削減できます。
情報収集能力
ECサイトを常に新鮮に保つ、情報収集能力も重要です。
ECサイトのシステムや商品のトレンド、マーケティング手法などはどれも変化が早いため、昔作ったECサイトをそのままにしていると、変化に対応できず乗り遅れてしまいます。
ユーザーの利便性を下げるだけでなく、セキュリティ面で脆弱性を抱えるなど致命的な事態にもなりかねません。
競合のECサイトなどを参考に常にアンテナを張り、最新の手法をすぐに自社のECサイトへ取り入れられるようにすることが大切です。
実行力
前述したようにECサイトの業界は流れが速いため、キャッチした情報をもとに素早くアクションを起こす実行力も大切です。
また、独自のアイデアが浮かんだ場合も、よく検討することは重要ですが、出し渋っていると競合サイトに先を越されてしまう可能性もあります。
時には完璧な内容でなくとも、スピード感を重視してアイデアをどんどん実行していった方が、売上に繋がりやすくなります。
顧客対応スキル
顧客が満足する対応をとれるスキルも大切です。
ECサイトを運営していると、顧客と直接やりとりすることも多くなります。
商品のクレームや意見・要望など、ECサイトを介して送られてくるあらゆるメッセージを処理しなければなりません。
最低限、顧客に不満が残らないようにする必要があります。
また、もしここで顧客が感動するような対応ができれば、その顧客は熱心なファンに変わってくれるでしょう。
大規模なECサイトの場合は、専門のカスタマーサポートセンターを用意しますが、個人経営のお店のように規模が小さい場合は、運営担当者が直接対応することも珍しくありません。
どうしたら顧客が喜んでくれるかを、常に模索する必要があります。
ITに関する知識
ECサイトはPCを使い、ネット経由で管理するものなので、ITに関するある程度の知識は必要です。
例えば、PCでアプリのインストールやアンインストール、文書の印刷などが行えたり、普段からネットサーフィンして検索エンジンの表示方法を理解していたりなど、簡単なことで構いません。
予備知識があることで、ECサイトの管理ページの使い方はもちろん、Web広告の仕組みなども理解しやすくなります。
また、SNSを活用するなら、TwitterやFacebookなどの使い方に関する知識もあるに越した事はないでしょう。
他にもHTMLやWordPressに関する知識があれば、ページの更新や変更が楽になります。
ECサイト担当者に向いている人の特徴
では、具体的にECサイトの担当者に向いている人とは、どんな人なのでしょうか。
長期的に活躍できる人材の特徴を紹介します。
勉強熱心
まずは、勉強することが苦ではないタイプであることが大切です。
ECサイトを運営するには、PCの知識にWebサイトに関する知識、Webマーケティングに関する知識や、商品を売るための法律など、幅広い知識や技術が必要になります。
対応する領域が幅広いため、浅く・広く習得し、次にそれを掘り下げていける勉強熱心な人材が理想的です。
もちろん、人件費に余裕があるなら、それぞれの分野でスペシャリストを用意する手もあります。
ECサイトを日常的に利用している
できるなら、日頃からプライベートでECサイトをよく利用している人の方が担当者として活躍しやすいでしょう。
ECサイトを運営側ではなく、利用者側として使っているからこそ、利用者が抱えやすい不満や、使いやすいECサイトのポイントに気がつきやすくなります。
こうしたらどうか、どんな商品が欲しいかなど、それぞれのプランについてより具体的、かつ現実的に提案できるでしょう。
利用者の気持ちに寄り添えることが大切です。
電話対応やメール対応が苦ではない
ECサイトを運営する以上、電話やメールなどのコミュニケーションが発生します。
特にECサイトではクレーム対応もしなければならないので、ある程度のストレス耐性があった方が役立ちます。
顧客対応はECサイトを運営している限り毎日発生するものなので、スピーディーに処理できる人材や、運営方針によっては利用者に寄り添った、マニュアル的でない対応を起こせる人材を探しましょう。
社内コミュニケーションも円滑にこなせる
ECサイトを運営するにあたっては、顧客対応だけでなく、社内での折衝も多くあります。
製造や発送など、それぞれの担当部門と平等に、円滑なコミュニケーションをとれることが大切です。
また、いざ人間関係でトラブルが起きたとき、それをスムーズに収められる手腕があれば理想的といえるでしょう。
コミュニケーション能力は、PCの操作を本を読んで覚えるのとは違い、すぐに身につくものではなく、経験が必要です。
ある意味では、Webマーケティングのような専門知識よりも貴重な能力といえます。
ECサイト運営に役立つスキルを身につけよう
ECサイトを運営する上では、フロント業務とバックエンド業務の2つがあり、それぞれ商品企画や仕入れ、Webマーケティングなどから在庫のデータ管理まで、数多くのフローに分かれています。
仕事が多岐に渡るため、運営していくにはそれぞれの分野ごとに人材を用意するか、まんべんなく勉強できる熱心な人材が必要です。
また、顧客や社内のチーム、各部門とやりとりを円滑にできる、コミュニケーション能力も重要なスキルの1つといえます。
これらのスキルをすべて手に入れるのは大変ですが、スキルが上がれば上がるほど、ECサイトからの売上に繋がりやすくなり、やりがいも感じられるでしょう。
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